任天堂の今後の将来性はどうなの?100株保有で配当金はいくら?株主優待はもらえる?
こんな疑問、悩みに答えます。
本記事では「任天堂株の配当金と株主優待情報を知りたい人」や「任天堂株を取得しようか迷っている人」に向けて、以下の内容・目的で記事を書いていきます。
- 任天堂100株保有で配当金はいくらもらえるのか
- 任天堂は株主優待があるのか?優待利回りについて
- 任天堂株の配当性向・配当利回り・株価情報
任天堂100株保有で配当金はいくらもらえるのか?
そして、任天堂株に株主優待はあるのか?
そんな気になる任天堂株の配当金に関する最新情報を詳しく解説していきます。
任天堂の企業概要と事業内容
任天堂株の上昇理由に触れる前に、任天堂とはどんな会社なのか?をおさらいしましょう。
企業概要
会社名 | 任天堂株式会社 |
---|---|
本社所在地 | 京都市南区上鳥羽鉾立町11-1 |
創業 | 1889年(明治22年)9月 |
設立 | 1947年(昭和22年)11月 |
資本金 | 10,065,400,000円 |
発行済株式の総数(自己株式を含む) | 1,298,690,000株(2024年3月31日現在) |
事業内容 | 家庭用レジャー機器の製造・販売 |
従業員数 | 連結社員数 7,724名(2024年3月末現在) 単独社員数 2,814名(2024年3月末現在) |
事業内容
任天堂の主な事業はゲーム専用機(ハードウェア、ソフトウェア)の販売です。誰もが一度は遊んだことのある Nintendo Switch や Nintendo 64 のような据え置き機だけでなく、社会現象にもなったゲームボーイや、Nintendo DS シリーズなど、日本のみならず世界のゲーム業界をリードしてきました。
また、ハードウェアの生産・販売だけではなく、マリオやポケモンをはじめとしたソフトウェアも皆さんご存知のことでしょう。
従来のゲーム体験だけでなく、ゲームとスポーツを融合させて新しいゲーム体験を創造して、幅広い年代にゲームを普及させてきたことも既存のゲーム開発企業とは一線を画しています。
任天堂の業績
次に任天堂の直近の業績と、過去10年に遡った株価推移を見ていきます。
2024年3月期での連結業績では、売上が1兆6700億円、営業利益が5,289 億円となっています。
売上の内訳を見ると、ゲーム専用機(ハードウェア、ソフトウェアなど)の販売が9割を占めており、それ以外の収益はグッズ販売やモバイルアプリの課金収入、IP でのロイヤリティ収入となっています。
また、特筆すべきなのは国内での売上は、全体の2割弱でほとんどが海外での売上となっています。そのため昨今の円安が売上高にプラスに影響しています。
2022年から続く円安相場は輸出企業にとってはプラスに影響しています。任天堂以外には自動車メーカーのトヨタなどが円安の恩恵を受けて売上を大きく伸ばしています。
定期的に行われている新作ゲームの発表会 Nintendo Direct では開催の度に大きな反響を読んでおり、海外での任天堂のゲームに対する期待の高さが伺えます。
【2024年最新】任天堂100株保有で配当金はいくら?
任天堂100株保有で配当金はいくらなのか?
早速結論ですが、2024年3月期は「211円」
ですので、任天堂株を100株保有していれば「21,100円」受け取れることになります。
配当金には支払い時に税金がかかります。
税率は「20.315%(所得税・復興特別所得税15.315%、住民税5%)」です。
税引後の支払い額は「16,813円(100株の場合)」となります。
過去配当金額の推移
参考までに任天堂の過去配当金額の推移もみておきましょう。
任天堂の1株当たり配当金 | 中間配当 | 期末配当 | 年間配当 |
---|---|---|---|
2025年3月期(予想) | 未定 | 未定 | 129円 |
2024年3月期 | 80円 | 131円 | 211円 |
2023年3月期 (※分割調整後) | 63円 | 123円 | 186円 |
2022年3月期 (※分割調整後) | 62円 | 141円 | 203円 |
2021年3月期 (※分割調整後) | 81円 | 141円 | 222円 |
2020年3月期 (※分割調整後) | 27円 | 82円 | 109円 |
2019年3月期 (※分割調整後) | 17円 | 64円 | 81円 |
2022年5月10日付けのリリースにて、株式分割の実施を公表。
2022年10月1日を効力発生日として、普通株式1株を10株に分割した後の配当金を記載しています。
2025年3月期は年間配当が129円と減配が予想されています。
任天堂株の配当金(中間&期末)はいつもらえる?
次に、任天堂株の配当金(中間&期末)はいつもらえるのか?
結論からいうと、配当金をもらえるのは「6月下旬」と「12月上旬」の2回です。
前述でも解説の通りで任天堂の配当金は、年2回受け取れます。
「期末配当(3月31日)」と「中間配当(9月30日)」で実施された配当金を2~3ヶ月後に支払われます。
実際、過去に実施された配当金の支払い開始予定日は以下の通りです。
任天堂の配当支払開始予定日 | 中間配当 | 期末配当 |
---|---|---|
2024年3月期 | 2023年12月1日 | 2024年6月28日 |
2023年3月期 | 2022年12月1日 | 2023年6月26日 |
2022年3月期 | 2021年12月1日 | 2022年6月30日 |
2021年3月期 | 2020年12月1日 | 2021年6月30日 |
2020年3月期 | 2019年12月2日 | 2020年6月29日 |
2019年3月期 | 2018年12月3日 | 2019年6月28日 |
配当金の権利確定日
任天堂の配当金の権利確定日は「3月31日」と「9月30日」
権利確定日の2営業日前が「権利付き最終日」です。
権利付き最終日とは、株主がその銘柄を保有することで株主権利を得ることができる最終売買日のこと。
つまり、配当金を受け取りたい場合は、権利付き最終日までに株を購入しておく必要があります。
ちなみに、任天堂の2024年3月期の配当金を受け取れたのは、中間配当は「2023年9月27日(水)」、期末配当は「2024年3月27日(水)」までに株を購入した場合ということです。
配当金の支払開始日と振込日
任天堂の配当金の支払開始日と振込日は前述の通り、権利確定日から数えて2~3ヶ月後になります。
任天堂の株価情報(2024年)と配当利回り
上記は、過去10年間における任天堂の株価チャートです。
直近3年間の株価は、ボックス相場を形成中。
ですが、長期でみれば見事に下値切り上げの上昇傾向にあるといえます。
ここでは、任天堂の株価情報(2024年)と配当利回りを詳しくまとめます。
任天堂株はいくらで買える?
2024年8月15日時点の任天堂の株価は「7,898円」
出典:Yahoo!ファイナンス「任天堂(株)」
つまり、任天堂株の最低購入代金は「789,800円(7,898円×100株)」です。
※株式購入時には手数料がかかります。利用している証券会社によって手数料も異なるので注意。
任天堂株の配当性向は高い?低い?
次に、任天堂株の配当性向(連結)は以下の通りです。
任天堂株の配当性向 | 配当性向(連結) | 年間配当金 | 当期純利益(連結) |
---|---|---|---|
2024年3月期 | 69.78% | 211円 | 352,032百万円 |
2023年3月期 | 44.72% | 186円 | 484,634百万円 |
2022年3月期 | 51.81% | 203円 | 462,509百万円 |
2021年3月期 | 65.57% | 222円 | 403,339百万円 |
2020年3月期 | 61.58% | 109円 | 210,842百万円 |
配当性向とは、会社が税引後の利益である当期純利益のうち、どれだけを配当金の支払いに向けたかを示す指標のこと。
日本企業の配当性向の平均は、30%程度といわれています。
そんな中、任天堂の配当性向は、50%を超える水準を維持し続けています。
つまり、任天堂の配当性向は高い銘柄。
さらに、内部留保した資金を何に充てるのか?
以下の通り明確に記述し、株主還元策の一つでもある自己株式の買入れにも言及しています。
内部留保した資金は、斬新で魅力ある製品を継続して提供するための必要資金として、また、新技術の研究や新企画の商品及びサービスの開発、生産体制の拡充及び原材料の確保、広告宣伝を含めた販売力及びネットワークインフラの強化のほか、必要に応じた自己株式の買入れ等にも、有効に活用していきます。
株主への還元策にも積極的な、超優良企業であることがうかがえますね。
任天堂株の配当利回りは良い?競合他社と比較
任天堂株の配当利回りは良いのかどうか?
企業単体で分析しても評価しづらいため、競合他社(ゲーム業界)と比較してみます。
配当利回り比較表(2024年3月期) | 年間配当金 | 配当利回り |
---|---|---|
任天堂(7974) | 211円 | 2.57% |
ソニー(6758) | 85円 | 0.65% |
スクウェア・エニックス(9684) | 38円 | 0.65% |
カプコン(9679)※1 | 35円 | 1.25% |
プライム全銘柄 | -円 | 2.21% |
※1 2024年4月1日に1:2の株式分割を実施。分割調整をした値です。
任天堂の配当利回りは『2.57%』
競合と認識される大手3社と比較すると、任天堂の方が高い水準となっています。
さらに、東証プライム市場に上場する企業の平均(2.21%)よりも高いです。
つまり、任天堂は配当利回りが高い優良企業。
配当性向も毎期50%を超えていることから、投資家にとって目が離せない銘柄ですね。
任天堂の株主優待有無と優待利回り
気になる任天堂の株主優待ですが、結論、任天堂に株主優待はありません。
任天堂の公式サイトでも以下の通り、ないことを明言しています。
任天堂株の将来性と懸念事項
任天堂株の将来性
日本のみならず世界のゲーム業界のリーダーとしてのポジションを確固たるものとしていることは、任天堂の大きな強みと言えます。ゲームソフトだけを開発しているわけではなく、ハードウェアを開発しているプラットフォーマーとしての立ち位置は強固です。
現在主力ハードの Nintendo Switch は累計1億4300万台、対応ソフトウェアの販売累計は12億6000万本以上と莫大な収益を上げています。
今後も次世代ハードウェアの開発や、主力タイトルの新作ゲームが出る度に市場にとっては好機と捉えられることが考えられます。
また、2023年4月は映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の公開が大きな話題を呼び、世界中で大ヒットしたことは記憶に新しいですが、任天堂はゲーム機の開発・販売だけでなく「IPビジネス」にも力を入れています。
「任天堂IPに触れる人口の拡大」は重要な戦略として位置づけられており、2024年10月にはニンテンドーミュージアムのオープンが予定されています。
任天堂株の懸念事項
その一方で、Nintendo Switch は発売が2017年と2024年時点で7年が経過しています。徐々に市場にハードウェアが行き渡ってきているためか、2025年3月期Q1の決算では、Nintendo Switchの販売台数が210万台と前年同期と比べ、46.3%も減っています。
また、上述した通り、2025年3月期の配当金は減配が予想されています。
2025年3月期Q1では、ハードウェアの販売台数減少と、キラータイトルの販売といった要因がなく、昨年と比べると売上を下げると予想されているためです。
任天堂の業績を分析するうえで、その年、来年にどのようなタイトルが発売されるのか、またそのタイトルはユーザーにとってどういった評価なのかを把握することが必要になってくるでしょう。
まとめ
ここまで任天堂の業績や業績を分析するための必要情報、配当金や業績についてをまとめてきました。
Nintendo Switch は発売から8年目を迎え、市場の需要もかなり満たしていると思われます。2024年8月時点では、次世代ハードの発売については情報はありませんが、次世代ハードの発売が明らかになれば業績も更に伸びていくと考えられます。
今後の動向に注目していきたいですね。
コメント